9/27/2010

唯物論者の自炊

ホームステイから一人暮らしになってそろそろ二カ月。その二カ月の自炊を写真で振り返ってみます。なお「唯物論者の自炊」というタイトルは、いんすぱいやーっど・ばい:
これは主に見た目をかわいくするためにしていることなので、味さえよければ良いという見た目に惑わされない唯物論者のみなさんはこの工程をはぶいてそのまま鍋に鶏肉を入れてしまっても大丈夫です!  
安全ちゃんの食肉宇宙「ハイパー簡単なもてなし料理、紅茶豚&紅茶鶏の作り方」
かわいい感じの記事の中で、ふと唯物論者なんて文化系な言葉で出てくるのがおもしろかったので印象に残って、パクった。あと、僕の趣味があくまで「自炊」であって料理でないのは、やはり料理の見栄えを重要視してないから。こういう意味での(どーゆー意味やねん笑)唯物論者は損をしてるよなぁ。たぶん人並みに見た目を気にした方がお得。

初めから話が逸れ過ぎた!笑
では、ひとつめ
にんじんとたまねぎのスープ。コンソメは

マギーブイヨン。コンソメとしては味の素のしか知らなかったけど、日本でも普通にあるらしい。。。

スモークサーモンとレタスの相性っていいんだね。

鶏の心臓。こういうゲテモノは安いのでつい買っちゃう。一キロ当たり4ユーロ。炒めると
弾力性のある歯ごたえ。
父親が遊びに来た時に持ってきてもらった赤味噌
で、心臓と砂肝を
煮込むと

 砂肝は煮込むと、小さく固くなる。溶け出すのか縮むのか。
しょうゆとアヴォガド。ご飯がまたあう。
生クリーム(?)と卵と、バニラ風味の砂糖(sucre vanille)
を炊飯器中の炊いたご飯(二合)に加え
もう一回炊飯スイッチを押すと
こうなる。リオレ(Riz au lait)。甘いご飯なんて!って抵抗が初めはあったけど、いまでは平気。サランラップに包んでおいて会社のおやつに持っていく。
Boudin blanc(ブーダン・ブラン)。鶏肉とパン粉と牛乳から作るらしい。ベルギーのものらしい。キロ当たり4.5ユーロくらいで安い。もちもちして脂っこくもなくておいしい。ミュンヘンの白ソーセージとは違うのかな。見た目は似てる。
Boudin noir(ブーダン・ノワール)。こっちは豚の血と脂のソーセージ。断面は
たぶん白い所が脂。やはり血、あんまりおいしくない。。。レバーに近いけど、また違う。ちょっと甘みがあってそれが気持ち悪い。

ケーキの素。これを炊飯器で焼く。のだけど、底しか焼けずあとは生だった。そこで全体を混ぜてもういっかい焼いて、それを裏返してもう一回焼いて、
こんなかんじ。おいしかった。そういえばこれは誕生日前日に焼いたんだった。
次は生肉の
その名もアメリカン。サンドイッチの具によく使われる。ご飯にもよく合う。
わさびとしょうゆにもよくあう。
取りはラタトゥイユ。
ホストマザーに聞いたレシピはトマトとナスとズッキーニと玉ねぎを同量使う。あとはパプリカ、ニンニク、数種のハーブが入ったherbe de provence等。僕はナスがあんまり好きでないし高いのでよく省く。かわりに、肉を入れるとおいしい!上の写真は昨日作った豚肉入り。なかなかよかった。下の写真は
鶏肉を入れた時の。これもよかった。骨付きのここの部位は結構安い。調べてみたら、手羽元??ラタトゥイユは時間がかかる(かけたほうがおいしい)ので、休日の料理にしている。じつはもう4回とか作ってるから隔週で作ってることになるのか。

PSとしての近況
週末は近くの郊外型ショッピングモールに二回行ってしまった。服を買ったので荷物置くために一回帰った。服を買ったのは渡欧してからの半年で初めてだったかな。で、ゆっくりスーパーをぐるぐるして、ラタトゥイユの材料買って帰った。土曜の夜は同僚と出かけて、ディスコ(クラブ?)に行った。爆音うるせー。日曜は目覚めたベッド上で読書してラタトゥイユ作って、雨もあって出かけるのもめんどかった。で夕方からTBSラジオ文化系トークラジオLifeのUstream放送を見る。いつもはポッドキャストで聞いていたので生で聞くのさえ初めて。なんか映像をみるとグダグダに見えるようだ。国会中継もそうだったな。ラジオで聞いてると賢いおじさん達の討論といった印象だったけど、テレビで見るとおじいさんがてくてくと発言する席に歩く姿とか見えちゃってイマイチだった。
朝起きられん。週末のリズムを持ち越しちゃうのと、日の出が遅くなってきたのが原因か。

9/24/2010

知識必要!

研究上の問題解決って知識が必要だなぁ、と思う。そして自分にはそれが無いと。暗黙知みたいなことも含みたいので、知識って言葉が正確かどうかわからない。けれど、必要だと思う理由を説明することで、言いたいことがわかってもらえるかもしれない。

知識って必要だなぁと思うのは、年長者から研究上のアドバイスをもらうとき等だ。昨年度の卒業研究で頻繁に指導していただいた先輩はドクターコース修了間際の方、今インターンでしてる研究を指導してもらってる同僚はドクター取って一年ちょっとの同僚だ。彼らがくれるような助言を発想するためには知識がいるんだろうなぁと感じることが多々ある。

例えば、ある物性に問題があったり改善したいとき、「アレを加えたらいいよ」とか「コレが多く入ってるのが原因だ」とかアドバイスがもらえたとする。ここで、アレやコレが役立つと発想できるのは、きっとそれらの特徴を覚えていて、あと、似た状況を経験するか聞いたことがあるからだろう。
具体性がないために全然たとえになってない。。。

僕が一人で考えた所でなーんにも研究が進まない。で、相談してみれば大抵簡単に解決策をもらえちゃう。そういうとき無力感がすごい。卒論やインターンは「練習」の場でもあるのだから、(その成果に関わらず)自分で考えるのも大事だというのは別の話。

この考えを進めてみると、欧米の大学院教育でコースワーク(座学)が重視されることの意義がちょっと見える気がする。専門分野の周辺の広い基礎知識が、その後に取り組む研究において解決策を見つける助けになりそう。


そんなところかな。


PSとしての近況
今週は、上記のような感じで一人で考えて何も進まない時間を経験しました。いやぁ何にも思いつきませんでしたね(笑)。前のマンスリーレポートで書きましたが、自分で考えるのと相談しに行くのとの二つの間のバランスを見極めるのが大事というか難しいというか。
あと、近所の大学でフランス語の授業を取れそうです。10月頭から2月頭まで、火曜と木曜それぞれ18-20時の二時間。レベル分けテストのときに、先生がほめてくれた:「半年でこんなに出来る学生は珍しい」って!うれしいうれしいうれしい。日本に帰る前にB2受けちゃおうか??←完全思いつきの発言。

9/20/2010

僕らしい文章を書くための技法


僕の文章って何でこういう風なんだろうか。最近ある二つのブログ記事を読んで、前からちょこちょこ思ってたこととリンクして面白かったので、今回はそれについて。記事紹介、僕が後者である原因、ポイントとコメント、二つの差、の順で書いていきます。


《記事紹介》
まず、その二つの記事はコチラ:
1. RyoAnna’s iPhone Blog:読みやすい文章を書くための技法
2. 発声練習:卒論/修論における読みやすい文章を書くための技法

僕の文章は二個目の記事で勧められている方法で書かれていて、一個目の記事の勧めの多くに反している。つまり、論文みたいな文章になってて、一般的な読みやすさからは離れてしまっている。でもでも、二個目の記事の勧めを満たしているわけでもない。。。

《僕が後者である原因》
原因は二つで、すなわち、僕の性格と大学での英語教育の結果だ。まず性格。前にも書いた(私の性格の要)とおり、僕はタテマエ思考が好きで、かつ言葉の正確さを求める性向がある。このため、論理の穴や誤解の素を無くすことを優先することになる。

また、英語教育としては:
・大学一回生の時に英文ライティングの授業でparagraph writing(パラグラフ・ライティング)を習ったこと
・TOEFL(やGRE)のライティング練習でparagraph writingを実践していたこと
これらの影響が大きい。日本語でもparagraph writingをしてしまう。自分の考えを表現する文章はすべからく英語の練習だったので、こうなった。

僕が思うor習ったparagraph writingは次の特徴を持つ:
・一つの段落(paragraph)はひとつのテーマのみを扱う
・そのテーマを段落の一文目で端的に表す(topic sentence)
・最初の段落で主張を述べる。最後の段落で主張をまとめる
これから何を読むのか読者が把握してると理解度が増すから、paragraph writingが理解度の向上に有効なのかな、と思う。(といえば、プレゼン資料において初めに目次を示したり、スライドが目次のどの部分の話をしてるかを示したがるのはこのためだ。)

ちょっと脱線だけども、加えて、僕の文章には文単位でも英語っぽい文がよくある。例えば、"What is important is that ---."みたいに「重要なのは、・・・だ。」と文頭で、その文が何を言うのか書いてしまう。これから何を読むのか読者が把握するから「・・・等が重要だ。」という文よりもわかりやすい。もっと脱線だけど、「平日、いわゆるアフターファイブ、には・・・」などのように言葉の言い換えの前後を読点「、」で区切っちゃう。

《ポイントとコメント》
では、二つの記事で示されてるポイントについて。二個目の記事の箇条書きを引用しながら。

PREP法: 技術文書でも同じ。ちなみに私はこういう呼び方があるのは初めて知った。
paragraph writingの、「最初の段落で主張を述べる。最後の段落で主張まとめる」と同じ。ただ、僕は「理由」だけ書いて、「具体例」を示さないことがよくある。

言葉を削ぎ、順序を入れ替える: 技術文書でも同じだが、目的は、一意な読み方をしてもらえるように誤解を招きそうな表現、語順を避けるため。連体止めは禁止。
あるある。誤解を招く語順を避ける。例えば「A君の友達とB君」は一義的だが、「B君とA君の友達」は多義的。

同意語の工夫: 技術文書では不要。むしろ、同じ意味を表すならば必ず同じ言葉を使うこと。理由は、読者に違う言葉を使う場合には、違う意味を表すと理解されてもしょうがないため。
ほんとに。理解を助けるために同じ言葉をどんどん繰り返す。

説得技法:「情緒的説得」は不要。
そうそう。そもそも「説明」に集中して「説得」は二の次にする。 


引用とコメントはこんなところ。



《二つの差》


最後に、この二つの文章技法の目的の差について。一個目の方は読ませることを目的にしているのに対し、二個目の方は理解させることを目的としている。言いかえれば、一個目は文章(の内容)に興味の無い読者に興味をひくことを目的とし、二個目はすでに興味を持っている読者を対象としている。


この差は僕に欠ける能力:「魅力的に(例えば熱く・面白く)語る能力」そのものだ。僕の文章(や語り)はタテマエ思考に影響されて誤解を避けようとするあまり、他人の興味をひこうとする努力が無視されている。逆に二個目の方を無視して、一個目の方に従う練習も必要みたいだ。




そんなところ。僕の文章は「読みやすさ」より理解のしやすさを重視してる。で、他人の興味をひくことに無頓着だったんだ。という話でした。意識して書いてるせいか、いつもより二個目の方法論に沿った文になっちゃっいました。


PSとしての近況
先週末はVulcanusの仲間のいるLeuvenに行ってきました。みなさま暖かく迎えてくれてありがとうございました!楽しかったー。これについては英語ブログの方で書こうかと。抽象的なことよりも具体的なことの方が書きやすいので、出来事みたいなのは英文向けかな笑。
仕事の方は試薬が来たので実験が進んでます。XRDも直ったらしく「結晶になってたよ」と口頭でちょっと聞きました。順風満帆とまではいきませんが、まずまず順調ですかね。

9/18/2010

電子ジャーナル学外利用

Vulcanus in Europe に参加してると、会社で論文が自由にダウンロードできない!って事態が珍しくないと思います。そこで、日本の大学のアカウントで論文を手に入れよう、というお話です。

VPN(virtual private network)を使って学内環境にアクセスすることで、電子ジャーナル(論文)を大学の外からでもダウンロードできます。
*知ってる人にとっては何を今さらって話題ですけど。。。

ただ、条件があり:
1. 大学・大学院を休学していること。つまり在学はしてること
2. 大学の制度上、休学中でも学外利用が可能であること
3. (会社で使うには)会社のネットを用いたVPN接続が許可されていること
を満たす必要があります。
僕の場合は3番目がダメで、アパートでダウンロードすることにしています。あと、例えば名古屋大学は二番目がアウトっぽいです。残念。

で、具体的な方法です。これは大学によりますが、たいてい次の流れに従えば利用方法が見つかるのでは、と思います。
大学の図書館のウェブサイトにアクセス
「電子ジャーナル」、「学外利用」、「リモートアクセス」"VPN," "PPTP"あたりのキーワードをたどる
ログイン画面や、設定方法が見つかる
必要な設定をして、ログイン

応用:
1. もちろん日本でも使えます。帰省してるとき(例:正月で帰省してるが卒論・修論直前!)とかね笑。
2. 別に専門の(理系の)論文だけ読めるわけじゃない。Harvard business reviewとかも読める。例えば昨年あたり話題になったドラッカーの論文とか。

以上。
実は最近ブログ熱が冷め気味で、今日もやる気が。。。なので既にあったメモを元に書いてみました。

PSとしての近況ですが、待ってた試薬が来てやっと実験再開。話すことも多くなって楽しいけど疲れた。
週末はヴルカヌスの仲間がたくさんいるLeuvenに行ってきます。偶然にも寿司パーティーの予定があるようでラッキー。

9/13/2010

特産物シリーズ

フランスのスーパーマーケットのチェーンが展開している特産物のシリーズについて書いてみます。おもしろい取り組みだと思います。
二つのスーパーそれぞれの特産物シリーズ
《概要》
スーパーチェーンの"E.Leclerc"と"Carrefour"がそれぞれ、"Nos régions ont du talent"と"Reflets de France"という名前で展開しています。シリーズではフランス各地の特産物に上の写真のような統一されたマークをつけてブランド化しています。


パッケージにはどこどこ産のナニナニと書いてあり、フランス地図中にその地方が示されていることもあります。品目は多岐にわたり、チーズ、パン、クッキー、カモ料理の缶詰、プルーンなどなど。値段は割高のものもあれば、安いものもあるようです。


《消費者にとって面白い》
例えば写真中の例の乾燥プルーンなんかは今どきどこでも作ることができるわけです。しかし、それがフランスのある地方の特産物で、その商品がその地方で作られたと知れば、魅力的に感じられないでしょうか。


特定の食品をある地方の特産物であると意識して消費することは、単に食べるのみでなく「特産物を食べる楽しさ」が加わると想像できます。フランス人にとってはその豊かな自国の食文化に対する認識をさらに強くし、外国人にとってはフランスの食文化に意識的に触れられる機会となります。


《文化の保存》
この特産品シリーズは食文化の保存に貢献するのではないでしょうか。一般に、情報伝達と流通が発達することにより、規模の小さな特産品の生産者は不利な立場に立たされます。そんな状況のなかで、大手スーパーが展開する特産品ブランドに認定されることは、特産物の生産者にとって決して小さくない単位の契約をもたらすと想像できます。


また、すでに述べたように、消費者が特産品を消費するという意識を持つことによって、(意味的)価値が付加され、特産物の消費拡大に貢献すると考えられます。加えて、シリーズのマークがパッケージに印刷されていることで、消費者の目に留まりやすくなります。


《まとめ》
整理してしまうと大事なのは次の三点でしょうか:
・特産物であると明示することは意味的価値を付加する
・シリーズとして扱うことで、ブランド化が見込まれる
・多様な食文化を守るというタテマエ的な大義もある


つまるところ、僕はこのシリーズが好きだ、という話です。今回はそれに思いつきの理屈を付けてみました程度で、テキトーな文章です。もっと整理して分析したり、推敲できたらいいんですが、なんかもう余力がない。。。ところで、日本ではやってないのかな?イオンあたりとか。


フランスに行ったらぜひお試しあれ。写真左のlunettesってクッキーはおいしい。




PSとしての近況
キッチン等を共有する住人が本格的に住み始めたようです。明日から学校が始まるそうで。ひとりで使ってるのとはわけが違うし、ちょっと気つかうなぁ。炊飯ジャーを洗う前に水に浸して流しに放置とかしにくい。

9/11/2010

イチドメノコト

ブログの名前が「ニドアルコトハ」で、その下に海外居住が二度目であると書いてあります。ほんなら一度目は何やねん、ということで今回は、二年前の僕にとっての初めての海外居住、ドイツでの7週間のインターンについて書いてみます。
ミュンヘン市庁舎


《インターン・滞在の概要》


イアエステ, IAESTEの仲介
期間:2008年9月1日から10月17日(当時大学三年生
職場での使用言語は英語
場所:ドイツ、ミュンヘン郊外、ミュンヘン空港のある町
研修先:大学。隣には現存する最古のビール醸造所
内容:ビール製造に関する研究の手伝い
就業時間:原則8-17時。ただし、非常にフレキシブル。
住居:フラットシェアとホームステイの中間的な。
給料は生活費相当が支給される。




《インターンの振り返り》


卒業研究に取り組む学生の補助をしていました。ほぼ常に彼と一対一。初めのころは文字通り「手を貸す」だけの状態でした(つまりテクニシャンみたいな)。時間とともにだんだん信頼を得て、研修後半ではデータの解釈に関して意見を求められるようになりました。信頼を得ていく過程では、彼が病欠したために一部の実験について僕が彼に先行して技術を習得したこと、また、彼よりも統計の知識を持っていたことがきっかけとなったと思います。




《余暇》


平日、いわゆるアフターファイブ、は街をぶらぶらしたり、自炊したり。で、夜はフラットをシェアしてるおじさんと話をしたり。火曜にはイアエステ現地委員会のミーティングがあって、そのあと彼らと最古の醸造所に併設のビアガーデンに行ったり。


*現地委員会は現地の学生・若手の社会人が運営していて、そこでは各国からのイアエステ研修生10-15名がお世話になっていました。そういえば彼らとインターナショナルディナーもしました。


週末はほぼ毎週イアエステの現地委員会の計画した旅行に参加しました。二回は二泊を伴う旅行で、あとは国内の日帰り旅行でした。参加費の補助が非常に厚くて、二泊の旅行の交通費・宿泊費・美術館等入場料込で50ユーロとかでした。最後の週末は日帰り旅行を企画し、4人の参加者を得て二都市を観光しました。




《感想など》


いろいろ学んだことがあるとは思いますが、一番の収穫は:
海外で、つまり日本語が通じない環境で、生活できるという自信
です。自信を得られたというより、「海外生活って大変なんだろうなぁという漠然とした不安がなくなった」の方が正確ですね。大抵のことは経験してしまったら何でもない簡単なことに思えてきますよね。


あとの感想などは:

  • 文化・考え方が違うという言葉の意味がわかった。
  • 同文化・同言語の人の中で生きることの気楽さ。日本はラク。
  • 日本人が和を尊ぶという言葉の理解。日本人は不平不満をあらわにしない
  • 日本がすごく「合理化・自由化」してること。ドイツの石畳とか日曜閉店は不合理。合理化が善か悪かはおいといて。
  • 職場で貢献することの難しさ。仕事を探す、改善を提案する、信頼を得る等が必要。
  • 研修自体だけでなく、余暇にも視野を広げる。一人で自炊してないで他の研修生などと遊ぶべきだった
  • 新しい環境でも戸惑わない・平気だ、という自分の一面の発見カルチャーショックとか気付かずにスルーしてしまうという欠点の反面



《イアエステの海外インターン》


あと、ちょっと細事で、これからイアエステのインターンに参加しようという人向けのことを。


給料で生活費をカバー。渡航費は自己負担で、仲介手数料(二万くらい?)が必要。
求められる専門性は研修先によって非常に異なる。
三年生(応募時点で二年生)から応募可能。
自分の専門分野と研修の分野が異なることも、ほぼ同じこともある。
夏休みの間の8週間などの短期が可能。
他国からの研修生とも交流が期待できる。
認定試験を通るのは簡単。最近は難化傾向?
研修言語は英語


一度目はそんなんでした。この体験が楽しかったのでヴルカヌスに応募したという、今ここベルギーに居るきっかけになった出来事です。アレがコレにつながったように、コレが何か面白いことにつながれば嬉しいなぁ。


PSとしての近況
昨日アップロードできませんでした。またバタンキューしたためです。あと、全然ストックが溜められていません。難しいですね。これは優先順位を高く付けるべきことなのかな。
今週の仕事は、、、試薬が着くまでにさらに二週間待たなければいけないことがわかりました。加えてXRDが故障してるらしい。。。なので、僕の研究を進められない間、上司の研究を手伝わせてもらえることになりました。使う手法・機器は似てるので練習になるだろう、という意図でしょう。
今日、土曜はまたでかいスーパー行って、ラタトゥイユ作って、炊飯器でケーキ(ブラウニー?)作って、あと公園で読書しました。明日は予定無しです。どうも、「ひとり遊びv.s.グループ遊び」以前に、休日に対する計画性が無さ過ぎ説が有力になってきました。

9/06/2010

遊びの葛藤

今回は、まだまとまってないことを。もっと考えたら、変わっていきそうだけど、いや、変わっていきそうだからこそ、今の考えを文章にしておきたいなぁと。
先週末のグループ遊び(上)と一人遊び(下)


余暇の*良い*過ごし方がわからない。僕は余暇の過ごし方として、一人遊びが好き。でも一人遊びは、対人能力の養成機会に、加えて海外にいることを考慮すれば異文化交流に、欠けるためによくない。他方で、余暇くらいは自分の好きに過ごしたらいい、って見方もあるだろう。結局、どうしたらいいかわかんない。


以上。あとは蛇足。


これはリーダーシップと似てる。苦手なことは捨てて得意なことに特化しなさい、とはよくきくけど、リーダーシップはどんな分野でも必要とされる資質。これも結局どうしたらいいのかわかんない。


冒頭で「まだ変わっていきそう」と書いたことに関して。まずひとつ修正できるのは、一人遊びが好き、という部分。というよりむしろ、一人遊びにせよグループ遊びにせよ遊びの計画が億劫で、結局一人遊びになるのかもしれない、と思い始めた。


つまり、まず、グループ遊びも実際やってみれば楽しい。億劫というのは、グループ遊びだとその計画段階での他人との調整が面倒で、一人遊びだと自分ひとりのことなので計画の決定を先延ばしにしてしまう。ということ。


ホンネを言えば、一人遊びは避けなきゃと思う理由には、「ヨーロッパ滞在を楽しんでる(楽しんだ)と他人から見られたい」という気持ちがある。グループ遊びの方が滞在を楽しんでるように見えるから。こんなことを思わないで済むだけの強い価値観が僕には無い。


あぁ難しい問題。




psとしての近況
新たな人々がいろいろ。まず、キッチンを共有する他の二人のお隣さんたちがきた。美術専攻の女の子ふたり。感想:日本人て太ってる人少ないですね、、、笑。あと会社の新入社員が日本好きのフランス人。漫画を500冊持ってるらしい。マスター終わって就職し、会社での研究をドクターの論文にするらしい。
あと、注文した試薬が届かないことを(自分への)言い訳に、職場で何もしてないことに気付いた。試薬が無くてもできることを探す努力を怠っていた。何かできることを諦めることなく真摯に探そう。何の成果報告も求められず、こんなにゆっくり考えられることは珍しく貴重な機会かもしれない。

9/03/2010

サイクリング

先週の日曜(29日)に行ったサイクリングのことを。


うちの会社への初めてのヴルカヌス生のものという自転車を手に入れたことは前にも書きました。おかげで通勤時間は25分から10分に短縮でき、また徒歩だと35分もかかる郊外の大型商業施設にアフターファイブでも気軽に行けるようになりました。


こんなふうに平日は大活躍の自転車で、先週末サイクリングに行ってみました。フランスの語学学校時代のときから、サイクリングは便利な余暇でした。というのは外出しなさいってプレッシャーがホストファミリーにあり、かつサイクリングは事前に計画してなくても適当に出かけられるからです。後ろ向きなことばっか書きましたが、サイクリングはまぁまぁ好きです。


で、こないだ。どこへ行こうかと周辺地図を見ると、南方に国立公園が広がっていました。さらにその南端はフランス国境です。というわけで、今回の目標は森っぽい国立公園を抜けてフランス国境周辺に行くことにしました。余裕があったらフランスに入ってフラフラしよう、くらいのつもりで。


出発したのは13:00、南を目指します。まずは会社近く


を抜け、どんどん南へ進んで行きます。


と思っていたんですが、気付いたら住んでる町の近くに戻っていました笑。一度町へ戻って、道を間違えたと思われる場所をフラフラしてみても、それらしい道は見つからず。結局家へ帰って作戦会議(ひとり)をして再出発が14:30。こんどは予定していたコースを逆回りで攻めることに。


これがうまくいって、それらしい道をどんどん南下できました。そろそろフランス国境かなと思ってると、道の両脇に路上駐車の列が。ちらっと見えた看板にfête locale(地元のお祭り)と書かれてるのに気付きました。これは立ち寄らないテはないと思い、入口が見つかった所で即入場しました。


食べ物のテントや露店を抜けるとそこには
ずらりと並ぶ色とりどりのトラクター。なんじゃそりゃ。さらに進むと、人が集まっていて、
何かと思えば
加治屋さんの実演。もっと進むと
馬で畑を耕すやつ。懐かし志向の農業のお祭りっぽいですね。しばらく経って始まったのが
トラクター・パレード。延々と続くトラクターの列。なにやら場内アナウンスが始まって、耳を傾けると、数字と「馬」って言葉が聞こえます。数分経って、あぁ、トラクターのエンジンの馬力のことかと気付きました。


どうやらどこかでトラクターの解説をしてるっぽいので探してみると、見つけました。


マイクをもったおじさん。


見てると、原稿も無いようで、トラクターを見ては解説を加えています。とんでもないトラクター博士ですね。基本的な情報はトラクターに張り付けてある紙に書いてあるようですが、それにしてもベラベラしゃべってるのでほぼアドリブでしょう。


そんなパレードには程なく飽きて、サイクリングでカロリー消費してるよねってことで、欲望に従って甘いもの買いました。
これを食べて、フランスへ向けて再出発。っと思ったら
すぐにフランス国境でした。お祭り会場から100メートル以内。道の両脇の路駐は明らかにお祭りに来ている人の車です。で、5分ほどフラフラして帰ることに。
ただいま、ベルギー。帰りも順調に、しかし軽い雨に降られながら帰りました。家に着いたのが18:00くらい。


結局、道に迷ったのが1.5時間、フランス国境までが1.5時間、それとその帰路で、合計4.5時間のサイクリングになりました。3時間を超えたあたり、つまりお祭りに遭遇する前くらいから、ひざが痛くなっていました。こんどからは3時間以内に収まる行程を計画すべきなようです。


そんな週末。ほら、ブログのネタにもなったし、やっぱりサイクリングは便利な余暇です。


psとしての近況
今週のお仕事は暇でした。先週依頼を出したXRDが帰ってきたのが今日金曜。それ待ち、と注文した試薬待ちで、することが無かった。
で、頭の中で、考えてました。目標物質の作製を段階毎に分けて、各段階において振ることができるパラメータを挙げて、あと各段階で望ましい性質と、その測定方法を書き出してみました。上司に見せたら「これをしたのはいいことだよ」(C'est bien de l'avoir fait.の逐語訳)って褒めてもらえたー。うれしい。暇は暇なりに、実験をがむしゃらにやるんじゃなくてきちんと計画を立てる重要性を再認識でき、またこれからの先の実験の目的を確認でき、良い機会でした。
ブログ記事のストックを溜めたかったんですが、結局一本もストックできず。でも、夕食時に筋書きを書く方針のおかげで筋書きのメモは二本分ある。
あと、炊飯器のある生活は快適。卵かけご飯とか!ご飯に合うおかずを探求していきます。ご飯に合うチーズとかあるといいな。たぶん塩辛いヤツが合う。