3/06/2010

技術で勝てる素材産業

要約:素材産業なら商品の勝利(価値獲得)に技術が大きく貢献する。技術にこだわる日本企業に向いてる。これは理系にとって救いだ。

僕たち理系は企業にとって価値ある存在になれるんだろうか、とさみしく感じることがある。というのは2つの下に挙げるような言説をよく聞くからだ。

1. iPodが強いのは、高度な技術が使われているからではなく、コンセプトやブランディングの力による
2. 日本企業は技術にこだわり過ぎるために、高度な技術を用いた売れない商品を生み出してしまう

理系な僕たちは何のために、大学、大学院で研究活動を体験して研究の作法を学んでいるんだろうか。技術系で就職して、研究開発を通して企業、ひいては社会に貢献するため、というのが一番に思いつく答えだろう。そこへ「大事なのはコンセプトだ」「むしろ技術に拘泥してはダメ」なんて言われるものだから、さみしいなぁと感じてしまう。

そんなことを考えていたところ、ブログ"my life in mit sloan" にこんなことが書いてあった。


素材産業には日本が世界で独占シェアをとってる分野が多い。
東レとか帝人とか信越化学とか。
「技術で勝てる」部分が多いので、日本人の感覚にもあってるのかもしれない。

なるほど、素材ならばその物性・特性が商品の価値を決める大事な要因になりうるから、技術にこだわる日本企業に向いているといえる。

というわけで、素材産業においてはこれからも理系出身者(技術系)が貢献していけるのかもしれない。