9/11/2010

イチドメノコト

ブログの名前が「ニドアルコトハ」で、その下に海外居住が二度目であると書いてあります。ほんなら一度目は何やねん、ということで今回は、二年前の僕にとっての初めての海外居住、ドイツでの7週間のインターンについて書いてみます。
ミュンヘン市庁舎


《インターン・滞在の概要》


イアエステ, IAESTEの仲介
期間:2008年9月1日から10月17日(当時大学三年生
職場での使用言語は英語
場所:ドイツ、ミュンヘン郊外、ミュンヘン空港のある町
研修先:大学。隣には現存する最古のビール醸造所
内容:ビール製造に関する研究の手伝い
就業時間:原則8-17時。ただし、非常にフレキシブル。
住居:フラットシェアとホームステイの中間的な。
給料は生活費相当が支給される。




《インターンの振り返り》


卒業研究に取り組む学生の補助をしていました。ほぼ常に彼と一対一。初めのころは文字通り「手を貸す」だけの状態でした(つまりテクニシャンみたいな)。時間とともにだんだん信頼を得て、研修後半ではデータの解釈に関して意見を求められるようになりました。信頼を得ていく過程では、彼が病欠したために一部の実験について僕が彼に先行して技術を習得したこと、また、彼よりも統計の知識を持っていたことがきっかけとなったと思います。




《余暇》


平日、いわゆるアフターファイブ、は街をぶらぶらしたり、自炊したり。で、夜はフラットをシェアしてるおじさんと話をしたり。火曜にはイアエステ現地委員会のミーティングがあって、そのあと彼らと最古の醸造所に併設のビアガーデンに行ったり。


*現地委員会は現地の学生・若手の社会人が運営していて、そこでは各国からのイアエステ研修生10-15名がお世話になっていました。そういえば彼らとインターナショナルディナーもしました。


週末はほぼ毎週イアエステの現地委員会の計画した旅行に参加しました。二回は二泊を伴う旅行で、あとは国内の日帰り旅行でした。参加費の補助が非常に厚くて、二泊の旅行の交通費・宿泊費・美術館等入場料込で50ユーロとかでした。最後の週末は日帰り旅行を企画し、4人の参加者を得て二都市を観光しました。




《感想など》


いろいろ学んだことがあるとは思いますが、一番の収穫は:
海外で、つまり日本語が通じない環境で、生活できるという自信
です。自信を得られたというより、「海外生活って大変なんだろうなぁという漠然とした不安がなくなった」の方が正確ですね。大抵のことは経験してしまったら何でもない簡単なことに思えてきますよね。


あとの感想などは:

  • 文化・考え方が違うという言葉の意味がわかった。
  • 同文化・同言語の人の中で生きることの気楽さ。日本はラク。
  • 日本人が和を尊ぶという言葉の理解。日本人は不平不満をあらわにしない
  • 日本がすごく「合理化・自由化」してること。ドイツの石畳とか日曜閉店は不合理。合理化が善か悪かはおいといて。
  • 職場で貢献することの難しさ。仕事を探す、改善を提案する、信頼を得る等が必要。
  • 研修自体だけでなく、余暇にも視野を広げる。一人で自炊してないで他の研修生などと遊ぶべきだった
  • 新しい環境でも戸惑わない・平気だ、という自分の一面の発見カルチャーショックとか気付かずにスルーしてしまうという欠点の反面



《イアエステの海外インターン》


あと、ちょっと細事で、これからイアエステのインターンに参加しようという人向けのことを。


給料で生活費をカバー。渡航費は自己負担で、仲介手数料(二万くらい?)が必要。
求められる専門性は研修先によって非常に異なる。
三年生(応募時点で二年生)から応募可能。
自分の専門分野と研修の分野が異なることも、ほぼ同じこともある。
夏休みの間の8週間などの短期が可能。
他国からの研修生とも交流が期待できる。
認定試験を通るのは簡単。最近は難化傾向?
研修言語は英語


一度目はそんなんでした。この体験が楽しかったのでヴルカヌスに応募したという、今ここベルギーに居るきっかけになった出来事です。アレがコレにつながったように、コレが何か面白いことにつながれば嬉しいなぁ。


PSとしての近況
昨日アップロードできませんでした。またバタンキューしたためです。あと、全然ストックが溜められていません。難しいですね。これは優先順位を高く付けるべきことなのかな。
今週の仕事は、、、試薬が着くまでにさらに二週間待たなければいけないことがわかりました。加えてXRDが故障してるらしい。。。なので、僕の研究を進められない間、上司の研究を手伝わせてもらえることになりました。使う手法・機器は似てるので練習になるだろう、という意図でしょう。
今日、土曜はまたでかいスーパー行って、ラタトゥイユ作って、炊飯器でケーキ(ブラウニー?)作って、あと公園で読書しました。明日は予定無しです。どうも、「ひとり遊びv.s.グループ遊び」以前に、休日に対する計画性が無さ過ぎ説が有力になってきました。

2 comments:

  1. "ドイツの石畳とか日曜閉店" 何が不合理なのか、よく判りません。
    時に、合理不合理というのは判断者の規範に基づくわけで、
    彼らが何故その結論に至ったのかをたどると面白いのでは、と思うのですが。

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  2. GOTOさん
    ご指摘ありがとうございます。不合理という言葉が不適切でした。意図したかったのは、合理化されていないということです。不合理という言葉は「合理化されていない」とは異なるニュアンスをもちますね。また、ご指摘の「判断者の規範」ですが、抽象的には効率を求める価値観、具体的には石畳は自転車乗り視点で、日曜閉店は消費者の便利や店側の利益の点で合理的ではないと考えました。
    彼らがその結論に至るのは効率以外の価値を考慮にいれてのことと思います。石畳の例ですと景観、日曜閉店の例ですと休息日を重視しているのではないでしょうか。

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