7/30/2010

ヴルカヌスについて

今回から4回ほどに分けて、私が参加しているヴルカヌス・イン・ヨーロッパ, Vulcanus in Europe やその選考について書いてみます。まず、今回はヴルカヌスの概要や特徴、そして選考方法の概要について書きます。

客観的な情報が欲しい方は、なにはともあれ公式サイトへ

僕の主観で概要・特徴を箇条書きにすると:
・一年間のヨーロッパ留学プログラム。4月から3月まで
・理系対象。応募時点で大学3年生以上
・4か月の語学研修と8カ月の企業研修(インターン)
・語学は企業が選び、英語とは限らない。
英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語など。地元言語がそれ以外の場合は英語になることが多いかも。
・金がもらえる。80万円プラス6600ユーロ。
・語学研修やその間の住居費を払ってくれる。
・企業研修中の住居は自分で見つけて自分で家賃払う。
・英語はそれほど重要じゃない。
・2010は全国から25人派遣。2011は20-25人と幅があるみたい

留学してみたいけど、お金かかるんじゃないの?英語ができないんだけど?って人にはぴったりなプログラム。英語以外の言語をやってみたい人にも。

そういえば、理系の海外インターンならイアエステ, IAESTE もどうぞ。こっちの利点は:
・夏休みの8週間などの短期が可能。
・現地の滞在費は給料としてもらえる
・他国からの研修生とも交流が期待できる。
・認定試験を通るのは簡単。



p.s.としてちょっと近況を。
語学研修とインターンの間のバカンスはイスタンブールとスイスに一週間弱ずつ行ってきました。イスタンブールではモスクたくさん見たりまったりしたり、スイスでは語学学校時代の友人二人に会ってきました。バカンスの間スーツケースをホストファミリーの家に置かせてもらっていたので、今はフランスに戻っています。明日(31日)にはインターンするベルギーに移動してアパートの鍵を受け取る手はずです。いよいよインターン。理系らしいことが久しぶりにできて嬉しい!

7/05/2010

語学留学の理解

言いたいことを要約すると、語学留学の目的は大きく2つに分けられ、語学学習のモチベーションを保つことと、外国に住むことそれ自体だ、ということです。さらに踏み込めば、語学留学なんてのは語学習得に「直接には」大した効果はない、ってことです。語学留学信仰批判、語学留学の代償、本当の目的・効用、の順で進めていきます。

《語学留学信仰批判》

こういうことを考える問題意識は、語学留学に対する信仰への違和感に由来しています。「語学留学かぁ、きっとペラペラになるんだろうね」みたいに、なーんとなく高評価されがちではないでしょうか。。語学留学を正確に理解することで、このなーんとなくの高評価を見直してみたいと思います。さて、語学留学で言語をペラペラ話せるようになるでしょうか。それはなぜでしょうか。外国語に囲まれるから?ネイティブに教わるから?

外国語に囲まれるのが良いように思えるのは、単純にインプット量が増えるからですかね。これに対しては2方向から反論できると思います。第一に、確かにインプット量は増えますが、そのうち語学習得に寄与するのはわずかです。なぜならインプット練習としてインプットの量が意味を持つのは内容を理解している時だけです。街中で聞こえる会話やテレビから聞こえる外国語の大部分を理解するのは困難です。たとえそれが英語で、TOEIC満点であってもです。内容を理解できないインプットが増えたところで語学習得には寄与しません。

第二に、インプット量の確保なら日本国内で可能です。スロベニア語などは別にしても(失礼)主要言語なら親切にも日本語で書かれた教材が豊富にありますし、生きた外国語(笑)ならインターネット上に掃いて捨てるほどあります。

ネイティブに教わるから??ネイティブが役立つのは、文法書には載せられないほど細かい「表現として自然」などのレベルの文法知識を持っている点においてのみではないでしょうか。その他の点は文法書や日本人の先生で十分です。逆に、日本語を話せない先生に教わるのは非効率ですね。母国語での説明が一番理解しやすいので。

《語学留学の代償》

このように語学習得に直接には寄与しないにも関わらず、語学留学は高い代償を必要とします。まず単純に留学費用です。さらに、日本にいたらできたこと、例えば大学教育を受けるとか仕事をして収入を得るとか、ができません。仕事を辞めてきてる人を見ると、その代償は大きいなぁと感じさせられます。 では、そんな代償を払ってまで行う、語学留学の正当な効用とは何でしょうか。

《本当の目的・効用》

それは語学学習のモチベーションを保つことと、外国に住むことそれ自体ではないかと思います。 モチベーションの維持としては、第一に、語学留学すると(留学先での)生活の意味がはっきりします。言語を習得することです。日本で生活していると、生活(または人生)の目的は多様です。例えば他科目の勉強、研究、仕事に時間を割かねばなりません。外国語習得なんてどれだけ優先順位の低い目的でしょうか。さらに語学学習を妨げる誘惑も豊富です。
第二に、外国語を使う機会が比較的簡単に得られます。例えば外国語を話す相手を日本で探すのは難しく、それだけで心理的に大きなハードルになり、モチベーションを消費してしまいます。

また、外国に住むことは、海外経験として貴重です。他国人に囲まれることで、日本人としての自覚とか、他国人との付き合いの難しさとか、自分と異なる行動様式の認識とか、が得られるでしょう。 話が逸れますが、外国に住みたい動機として多少ネガティブだと思うのは、外国に住みたいという欲求の満足させるという動機です。ただ、それで本人が幸せならいいんじゃないかとは思います。もっとネガティブだと思う動機は、日本での生活が嫌でそこからの逃亡を果たすことが目的である場合です。日本生活からの逃亡がよくないと思うのは、嫌いな環境から逃げて向かった先が必ずしも嫌いでない(心地よい)環境であるとは限らないからです。

《まとめ》

そういうわけで、語学留学の理解としては、日本での機会損失と高い金を代償に、海外経験(または海外居住欲の満足)や語学学習のモチベーションを買っている、というのが正確・正当だと思います。学生は機会損失が比較的少なそうですし、海外経験は若いうちがいいと言いますから、大学の長期休暇の過ごし方としてはそれなりに妥当だと思います。そういえばバカンスで語学学校に来る人が他国人に多いことは、「長期休暇の過ごし方としては妥当」という評価とよく一致しますね。

こんなこと考えるのも語学留学してるからで、もともと語学留学を疑問視していた僕が語学留学してるのはヴルカヌス・イン・ヨーロッパに参加したからです。こうやって考えるきっかけを得られたという点で、自分単独では決して選択しなかった経験を「させられる」のも悪くないものですね。

7/04/2010

私の性格の要

自分の性格を構成する要素のうちの複数の性格要素につながる、いわゆる要のようなものをひとつ見つけました。
去年の誕生日にもらった扇子の要部分(使ってるよ、コケツ!)

それは、自分にしっくりくる言葉で言えば「ディフェンス志向」です。他人に説明するなら、自分の評価が下がるような出来事を避ける傾向、とでもいえるでしょうか。特に、過剰に短期的な視点からみた評価低下を嫌う傾向です。この傾向は僕の性格のうち、恥ずかしがり、タテマエ思考、言葉の正確さを求める、などを説明することができるようです。

つまり:
  • 恥ずかしがりとは他人の前での失敗を恐れること、つまり自分の評価低下を恐れることと同様です。
  • タテマエ思考は客観的な責任の所在を明らかにしようとする姿勢のことなので、責任逃れ、つまりは評価低下の回避、に適した思考法です。
  • 言葉の正確さも責任逃れに必要なものです。なぜなら発言は、責任の所在を明らかにする際に、前提となる材料・証拠となるので正確であることが望ましいからです。

自分の評価が下がらないために絶えず気を張る必要がある環境で性格形成期を過ごすと、こんな性格になるんじゃないかと思います。例えば、いっつも説明責任を執拗に求められる、とか。誤解の無いように一言加えると、自分の育ったのがそういう環境だった、と思うのでなく、現在のディフェンス志向から逆算してそう推測されるという意味で、です。

以下、功罪的な視点で見ると、短所と感じるのは恥ずかしがり屋であること、逆に言葉の正確さを求める姿勢は長所に、タテマエ思考は短所・長所のどちらでもあります。恥ずかしがり屋は結構大きい短所で、口数が少なくなるので、会話経験の量が減り、口ベタにつながり、世渡り上手とは真逆な現状です。

言葉の正確さを求める姿勢は、外国語学習に大きく貢献していると思います。和文英訳の際に必要と言われる、いわゆる和文和訳、すなわち日本語の文を解釈しアイデアの段階まで理解を深め、英訳しやすい和文に再表現するような作業、が楽しいと感じます。

タテマエ思考は責任逃れ志向の小さくまとまった(ある意味でセコイ)行動につながるという点で短所ですが、思考力を得るために必要な訓練を提供してくれる(くれた)という点ではありがたい性格です。つまり、責任逃れの弁をタテマエ論で筋が通るように構築する訓練を通じて、客観的に考える力・論理的に考える力を養うことができたのではないかと思います。

性格の複数の要素を説明できる「要」を見つけるってちょっと面白い経験でした。今頭の中で別の性格要素が形をはっきりさせつつあるので、言語化できるのが楽しみです。どうも、自分の体験を語るとか、好きなもの(がなぜ好きか)を語るとか、そういったことが苦手なようで、それを過不足ない言葉で表現したいなぁ、ってとこです。体験・経験の認識障害とか、体験・経験の解釈に必要なフレームワークを持っていないとか、そんな感じの言葉で。

P.S. ヒントをくれたあなた、面白い経験をありがとう。

7/03/2010

インターン先訪問

ベルギーのインターン先を訪問してきたので、その報告です。
街の中央広場
予定は、6月13日(日曜)にベルギー入り、
14日(月曜)は不動産屋でアパート探し、
15日(火曜)にインターン先訪問とフランス帰国、
というものです。

6月13日(日曜)朝に語学学校のある街(仮にA市)の駅を出て乗り継ぎ2回、5-6時間でインターンをする街(仮にM市)に着きました。パリ乗り換えでなく、リールで乗り換えにすると駅同士が近くて便利。パリ乗り換えだと地下鉄で20分ほどかかるが、リールだと徒歩10分以内。フランスだと駅間が10分ほどなのに、電車がベルギーに入った途端に2,3分置きに止まり始めてびっくり。M市の駅から街の中心にあるユースホステルまでは徒歩10分。街はレンガ造りの建物が多くてA市よりかわいい。ユースホステルは4人一部屋で約20ユーロ。そのうち一人は日本人。
レンガづくりの多い街並み

その日本人が面白くって、3年間世界遺産をめぐり続けてる人。大卒で就職して3年働いて600万貯めて、仕事辞めて世界遺産めぐりを初めて、400件以上を訪ねたらしい。7月末2週間のバカンスでどこ行こうか迷っていたので、オススメの場所を教えてもらう。スロヴェニアに行くならあの洞窟とか、ついでにクロアチアがおすすめだとか。スイスは山岳鉄道が景色がきれいでいいとか。

あと、髪を切った。歩き疲れてたのと、ユースホステルのレセプションが開く時間を待つ必要があったのと、研修先を訪問するのに短髪のほうがいいかな、というので(僕は複数の理由が見つかるとやろうという気になる)。8ユーロと格安で、散髪屋さんはモロッコ人。雇われ店主で、この街には今年来たところらしい。ここにはモロッコ人よりアルジェリア人が多いらしい。きさくな人で別れ際に「じゃあね、よい滞在をmon frère (わが兄弟)」と呼んでくる。

夕食はフランスパンと野菜スープと魚スープを買ってユースホステルで温めて食べた。気になるものを自由に買って食べられる幸せを感じる。ホームステイしてると、食べ物を買うのは半分浪費みたいなもので控えようと思ってしまう。ついでにチョコを買う。後でマジパンmartzipan入りだと気づく。というか、重量パーセントで言えば約70%がマジパン。まぁ好きなのでおいしい。あ、あのスーパーは日曜でも開いてるんだな。

14日(月)アパート見に行く。二軒のCentury21を訪問。街の中心の一軒目では、1年契約でなくてもいいかを大家に尋ねる必要があるため、また午後に来るように言われる。街のはずれの二軒目では、保証人を確認した後でないと何もできない、と言われる。慣れない革靴で往復徒歩一時間の無駄足はつらかった。

午後に一軒目を再訪問。借りる条件として、住む予定の8カ月に一カ月プラスした9カ月分の家賃を一括で払うという条件を示される。すでにアパート探しにうんざりしていたので承諾し、部屋を見せてもらうことに。部屋はまあきれい。立地以外は悪くない。不動産屋に戻り契約の準備をすすめるが、僕がベルギーに戻って来られないので、契約書へのサインをどうするかが問題に。まぁどうにかしましょ、ということで帰る。

疲れたので夕方に1時間ほど寝る。起きたらワールドカップで日本代表が勝ったと知る。前日と同様の夕食を済ませたのち、日本人と卓球を始める。1時間ほどしたところで相手がベルギー人に替わる。これが相手も経験があるようでほぼ互角。やっぱうまい人とやると楽しい。ストレスフルな一日の最後に良いストレス解消になった。

15日(火)会社訪問。あの街でスーツで歩くと浮く。会社は思ってたより簡単に見つかった。街から出る通りさえ間違わなければ見逃しようがない。入口で話しかけてくれた人のフランス語がちょっと聞きとりにくい。会社の沿革と業務内容について10分ほど簡単なプレゼンを聴き、研究テーマの概要をA4一枚にまとめたものをもらって、その後2人にガイドしてもらって研究所を見学。

見学というか、置いてある機器の紹介を延々と。原理を知ってる機器だったり、はじめて聞く原理でも理解できたりすると懐かしいというかテンションあがる。IR(赤外分光)とか粘性測定とかSEMとかフレーム分光分析(だっけ?)とか硬度測定とか。やっぱりフランス語学習より実験・研究の方が好き。

昼食はスライドポテトと肉の揚げ物。「ベルギーはフライドポテトの国だ(笑)」と言うのはフランスから通っている同僚。対して「英語ではフレンチフライと言うじゃないか」とベルギー人の同僚が反撃。ブルカヌスでアイルランド-ベルギーの人達は一年中ポテトの国ってことか(笑)。昼食には会社の受付でサンドイッチが頼めるらしいので、初めのうちはそれにしようと思う。

昼食後はアパート見学。昼食前に、アパートは見つかったかと聞かれ、見つかったと答える。でももう一度、去年のヴルカヌス生の大家さんに電話して空きがあるか訊いてみよう、と同僚が電話してくれて見学のアポを取ってくれていた。車で連れて行ってもらい見学。325ユーロを8カ月なので、前日に見たところと家賃は同等。キッチン風呂トイレ共有などの条件は同じだけど、立地がとってもいいのでこちらに決める。あと、大家さんが親切らしいというのも大きい。

帰りは駅まで送ってもらい、電車に乗り込むまで見送ってもらう。一日めちゃめちゃ親切にしていただいたお礼を言って、じゃあまた、と別れる。

危惧していたパスポートコントロールはなく、フランスに無事再入国。が、リール駅で高速列車を逃す。パリ乗り換えを余儀なくされた。北駅からオーステリッツ駅は地下鉄で14分ほどだった。4月の時もタクシーじゃなくて地下鉄にしてたら乗り遅れずにすんだのになぁ。。。

そんなベルギー訪問の3日間。ストレスもあるけど反面楽しいことも多くって、感情の起伏のあるよい旅行でした。

7/02/2010

珍味蝸牛肝臓華蛙

タイトルに怪しげな漢字を並べてみました。珍味、蝸牛(かたつむり)、肝臓、華、蛙ですね。というわけでエスカルゴ、フォアグラ、アーティショー"artichaut," カエルの脚について書いていきます。

エスカルゴ
お城の前のレストランで食べました。同席した友人から聞いた通りで、カタツムリ自体というよりソースがおいしいもののようです。カタツムリの食感はさもありなん感満載で、コリコリしてました。ソースはバターとパン粉とハーブなんかを混ぜたものらしくって、フランスパンにつけて食べるとおいしかったです。

フォアグラ
旅先のボルドーのレストランで。
鴨のフォアグラのパテ(ペースト?)だったはず。パンに塗って食べる。まぁ油の塊で、パンに塗って食べるならバターよりおいしいか、といった程度。二人で分けたので、一人当たり1.5切れあったけど、正直一切れで十分。書いてみたらさんざんな描写だけど、別にまずくはない。自炊始めたらパテでなく肝臓丸ごとを買ってみたい。

華:アーティショー"artichaut"
これはホームステイ先で出ました。写真を見ただけではなぞですね。これ食うの?どうやって?って思いました。花びらっていうんですかね、
こんな風に一枚一枚めくって、その先をつまんで、付け根のあたりを口に含んで歯でしごき取って食べます、というか食べました。付け根のあたりにはフレッシュクリームとバルサミコ酢とハーブを混ぜたものをソースとして付けました。知ってる味ではアボガドに近いかもしれません。やわらかくて甘みのある感じが。これは、あんまりおいしくはなかったです。

で、花ビラを食べ終わると繊維のカタマリに達して、
この繊維を取り除いて、花の「心臓」と呼ばれる部分を食べます。高さの小さい円柱形になるので、それをカットして
同様のソースを付けて食べます。花びらよりこっちの心臓が本番らしいです。で、味は、こっちもほぼ同様。あんまりおいしいもんじゃないです。ホストマザーとその友達は大好きらしいですが。生産量ではイタリア・スペインで半分以上を占めるのに対してフランスは5パーセントなのでフランス料理ではないのかも。


カエルの脚
ステイ先で食べました。味も薄いし、食感も張りがないようでイマイチ。もっと太いモモだとおいしいのかも。

そんなとこ。他に珍味は?とホストマザーに聞いたところ、あとは心臓とか脳とからしい。そういえば前に書いた豚の内臓のソーセージ「アンドゥイエット」も珍味か。それよりも以前に、血を固めた真黒なソーセージもあったような。

話逸れるけど無理やり書いちゃおう。けっこう固めの肉で、中は赤い牛肉のカタマリ(のスライス)が繰り返し出るなぁと思ってたら、あれのことをローストビーフというのか、と最近発見した。たぶんほとんど食べたことがないからよくしらないけど、きっとそうだと思う。あれは牛肉の味が濃くておいしい。固いってのはイマイチだけど。

今日の夕食も楽しみ。暑いと手抜きになることが多いけど(笑)

7/01/2010

日本料理

フランスも暑くなってきました。最高30度ほどの日が続いています。ただ、気温の日較差が大きいようで、朝は20度あることはまれで、涼しいです。さて、今回は主にこれまでに作ってみた日本料理について書いてみます。
フランスに来て12週間で、すしを3回、それ以外は1回ずつサバの煮つけ、わらびもち、カレーを作りました。料理が好きだと言ったことから機会を与えられるようになり、振り返れば隔週に近い割合で料理を作ったことになります。

まず気付くのは鍋でご飯を炊くのは難しいということです。調理を終了するタイミングがさっぱりわかりません。ドイツでやったときは2回ともうまくいったのはマグレだったんでしょうね。妥協策として最近用いているのはフタを取って水の残り具合を確認することです。ネットでご飯の炊き方を見るとふたを開けてはいけないという記述を散見しますが、使い慣れていないガスコンロ・電熱器などの加熱機器を使う場合には調理終了を見極めるのが難しいです。

すしネタはスモークサーモンくらいしか手に入らないことが多いのではないでしょうか。あとはアボカドか缶詰の魚くらい。それでもすしは日本料理としてわかりやすいのでウケがいいと思っています。個人的には、サーモンの切れ端やカニカマ・カニ缶・アボガドを使ってちらしずしにするのが好きです。

すし作りで難しいと感じたのは液体の酢を使うことです。これまでは粉末状のすし飯の素である「すしのこ」を使っていました。初めて酢を使った時はベチョベチョになってしまいました。で次の機会では水分を減らすために、まず米を固めに炊くことと、それと酢と混ぜ合わせる際にうちわでしっかりあおぐことに気をつけたら、うまくいきました。

サバの煮つけ(醤油とショウガ)とわらびもち(みたらしのタレをかけた)を作った時のことは以前も書きました。ホストマザーは「魚は好きじゃないけど、これはショウガが効いてておいしい」「あんまり甘いものは好きじゃないけど、この甘辛いタレはおいしいね」と、優しいコメント(苦笑)をしてくれました。ブラジル人のホストメイトはどちらも絶賛してくれました。わらびもちは人によって好みが分かれるようです。

カレーはめちゃめちゃウケが良かったです。ヴルカヌス同期のユウトが日本からルウを持ってきており、ウチに来て作ってくれました。ホストマザーがおいしいと言ってくれるのは、いつものことですが、ウケが良かったの感じるのは、初めて会う人に僕を紹介する際に「Yoskは料理が上手で、特にこないだのビーフソース(カレーのこと)はおいしくって!!あのカレーの秘密を教えてもらわないと!」と言うようになったからです。帰る前にカレールウというものを紹介してあげましょう。

ホストマザーが日本料理を作ってくれたのですが、何だと思いますか?それは材料が袋に入っている冷凍食品の「テッパンヤキ」でした。言ってしまえば醤油味の炒め物で、具は写真を見返すと、豚とスナックエンドウとブロッコリーと赤パプリカとタマネギとゴマのようです。日本料理と称せるのは醤油味という点のみで、ブロッコリーとかパプリカとか日本らしいとは言いにくそうです。そもそもテッパンヤキって何なんでしょうかね。

そういえば、ブラジル人の食べ物の好みってわからんな、と思いました。サンプル二人ですが。一人目が好きなのはブロッコリーで、もう一人の好物はひじきご飯だそうです。決してまずくはないし、おいしいと思うこともありますが、好物として挙げるにはあまりに地味じゃないかな(笑)。

話が逸れ始めたので今日はこのへんで。