10/25/2010

中間報告会

10月11日にヴルカヌス・イン・ヨーロッパの中間報告会がありました。それを振り返ってみます。

半分が過ぎたので日本から二つ持ってきていたファイルを二つ目に交換。

中間報告会ではプログラムに参加する25人がヨーロッパ各地の各自の研修地からフランス、ストラスブール近郊に集まって、この半年の報告をしました。6分くらいのプレゼンテーションを次々に聞きました。

プレゼンの言語は英語でした。昨年だか一昨年は各自の研修言語、すなわちフランス語、ドイツ語、スペイン語などでの発表だったらしいです。他の人の発表がわからないなんて悲しいよなぁ。

プレゼンを聞いていて、自分は環境的に恵まれてるなぁと感じました。で、その反面として、頑張りが足りないなぁ、とも。環境的に恵まれてると思う点は、まずホストマザーやスーパーバイザーに恵まれてる、ともに優しくて親切で、他の人のスーパーバイザーのように忙し過ぎて質問・相談する時間が無いなんてことはないこと。

あと、スーパーに行くために電車に乗る必要はなく徒歩1分の近距離にあり、仕事はちゃんと与えられ、しかもやりがいのある仕事で、滞在許可もすんなりではないもののそろそろ手に入りそうだし。「鈍感力」で苦労をスル―しちゃってる説は常に付きまといますが(笑)

面白かったのは、各自の問題を聞くことでした。特に面白かったのは、東京事務所からの職員さんが参加者にインタビューをしているのを横から聞いていることでした。非公式な感じのインタビューで各自が抱える問題が率直に語られたために、それらがリアルに感じられ面白く感じました。気になる所や話が続きそうな所に横やりを入れられるなど、プレゼンよりも双方向性が強いのも面白く聞ける要因だったのかも。

自分のプレゼンは、まぁまぁうまくいったかと思います。研修言語を少し話すという指示があったので、自分は思いつきでTOEFLのスピーキングセクション的に30秒間フランス語を話すことにしていました。スライドにアニメーションでカウントダウンを表示しながら。テーマは、これもTOEFLでおなじみの"Describe the city you live in"にしました。

本番では30秒話した後に拍手をいただいたので、悪くない思いつきだったようです。もともとは即興で話す予定だったのですが、ここだけの話、発表練習をするうちに話す内容がほとんど頭にはいっていました。。。次の機会があれば会場から質問を募ってみましょうか。

語学学校のころの友達とほぼ三カ月ぶりに会って、話す時の感じが懐かしくって、あと彼がストラスブールを案内するのを見てるのも面白かった(笑)。なにより、語学学校以降をかなり楽しんでいるようで嬉しく、かつ正解(のひとつ)を示されたような。

P.S.
週に二回更新するはずが、二週間ぶりのポストになってしまいました。再開の記事はしっかり書こうなんて思ってると、いつまでたっても再開できないので、まぁとりあえず振り返ってみました。

近況は、、、寒いです。日本の真冬でもこんなに寒いかってくらいです。だって登校時に自転車乗ってて耳が寒過ぎて痛いとか、年に数回じゃなかったっけ。それが10月にしてすでに数回ありました。ただ、近年は早く起きることが少なかったので日本の朝の寒さを忘れているのかもしれません(笑)。

10/11/2010

雑日記2(フラ語教室と聞く褒める)

雑日記の続きとして、
・フランス語教室
・聞くこと褒めること
について。


《フランス語教室》
10月からフランス語教室に通っています。地元の大学(チャリで5-10分ほど)で、毎週二回(月・木)、18-20時の二時間です。クラスは10にほどで、コンゴ(民)人男性が4人いる。その他はひとりずつ、ルーマニア、ハンガリ、スペイン、イタリア、トルコ。コンゴ人はかなり流暢で、早口で、ためらわずに発言するようで、なかなか強烈なクラスメートです。年齢はみんな20代か。エラスムスの学生が二人?


上級クラスで苦戦してます。中級の人が集まらず、中級クラスが作れなかったからか上級にい入れられました。なので授業は文法の授業とかリスニングとかなくて、ゲームとかグループワーク的なことをしてます。7月までの語学学校のような授業だろうと無意識に想定していたので、その違いに違和感を感じてしまいました。あと、コンゴ人ばっかり発言してます。あの中に入っていくのが難しい。


先生(女)が頑固です。ルールとして教室内ではフランス語以外を話すこと禁止だけでなく、フランス語以外の辞書(仏和も)の使用禁止、フランス語以外の本を開くの禁止とか。また、中級クラスが実はあるらしいと知ったので、次の火曜に中級クラスを見に行っていいかと訊いたら「おまえには簡単すぎる」で一蹴されました。この件については後日再度お願いのメールを送って返信待ちです。


ちなみに授業料は10月から2月の60時間で270ユーロ。


《聞くことと褒めること》
この二つが何かというと、これをしてくれる人には好感を持ちやすいというか、人づきあいがしやすいって言動です。そんなん当たり前の真理・心理と言われてしまえばそれまでなのだけど、まぁこの半年を振り返って強く感じたのです。


まず、聞くことの例は7月までのホストマザーと8月からのスーパーバイザー。ホストマザーと会って初めのころは本当にフランス語が全く話せないにも関わらず、ホストマザーは僕の拙いフランス語に付き合って、聞いてくれました。スーパーバイザーは自分の仕事・研究で忙しい中、僕の拙いフランス語での報告・相談につきあってくれます。


褒めることの例は、(3月までの大学の先輩と、)7月までの語学学校の先生と、今の上司です。語学学校の先生はとにかく褒めてくれて気持ちよく勉強できました。今の上司は、僕がマンスリーレポートとかで卑下してると、フォローして褒めてくれます。


逆に、褒めてくれず、批判してくる例は、7月までの語学学校の校長でした。「おまえは文法が出来るけど話せない。もっと話すべきだ」と。もちろん真理なのだけど、いい気分にはなりませんし、また、「いや話さないのは僕の性格の問題で・・・」などど不毛な反論もしたくなる。あ、彼女は「聞くこと」も出来ない人でした。めっちゃ頑固。


そんなで。


PSとしての近況
この記事がアップされるころには中間報告会も無事に終わっていることでしょう。ヴルカヌスの一年も後半突入です。反省、修正、実行していこう。

10/08/2010

雑日記(大使・驚く)

今日はまとまりなく。というか、いつもは「ひと記事ひとテーマ」だけど、今日は四つくらい書いてみる。
・駐ベルギー大使に会った
・フランス語教室
・聞くこと褒めること
・簡単に驚く
と思ったのだけど、書いてみたら長くなったので本記事はは1個目と4個目。二つ目と三つ目はちょっと関連があるので、まとめて次回。


《駐ベルギー大使に会った》
きっかけ。インターンしてる研究所が技術的コンサルを提供してる先の企業を、駐ベルギー大使が訪問した。そこで、技術解説の為にウチの研究所の所長と研究者が呼ばれた。ウチの所長は日本人の研修生がいる、ということで僕を連れていくことにした。そんなかんじだと思う。


大使さんが訪問した企業の様子。企業は石炭炉を修理する技術を保有する(ウチの研究所が開発を補助した)。石炭炉を持つ日本の製鉄会社を顧客としている、というのが日本との関係。新日本製鉄の石炭炉の補修用機械の開発プロジェクトのケーススタディを一橋大学イノベーション研究センターのウェブサイトで一カ月ほど前に読んでいたのが、なんというセレンディピティ。その論文はこちら(リンク先PDF注意)


僕たちは大使さんが到着する30分くらい前に着いた。小さい会社っぽい。従業員60人だっけ。警察のバイクが駐車場に入ってきたぞ、と思ったらそれが大使の乗った車を先導していた。警備するんだなぁ、と思う。降りて来たのは大使とその奥さんだった。握手する。僕を日本人と認識されたようで「おはようございます」を交わす。


大使さんはプレゼン聞いて、工場を見学していった。プレゼン中に何度か質問するなど興味を持っている様子。あ、そうだ、彼はフランス語ペラペラだった。驚き。まぁ考えてみれば外務官僚だし何か第二外国語が話せるんだろうとは思うのだけど、でもその外国語の国に派遣されるとは限らんしね。そういえば奥さんもフランス語話せるっぽかった。


工場見学の時に奥さんと少し会話。ちなみに大使さんの方はずっとそこの企業の社長さんがつきっきりで話す機会を得なかった。で、奥さんから石炭炉を修理する機械について質問された。全然知らないので、さっきのプレゼンで言ってたことの範囲内でお答えする。今日この後はこのような会社を訪問するのか、と僕が質問した。やはり、その工業団地内の中小企業を三つほど訪問されるとか。大使さんは技術好きだそうで、こういう企業訪問を楽しんでいるそうだ。


最後に企業から大使夫妻にプレゼント。奥さんには花束とチョコ、大使さんには大判の本をプレゼントしたようだった。大使さんが帰った後に残っていた茶菓子のチョコがうまかった。




《簡単に驚く》
なんだか最近簡単に驚く。いや、カルチャーショックとかではなくて、もっと軽い話。


・実験室で洗い物をしてたら(例によって冗談好きな)テクニシャンが後ろからそーっと近づいてきて「ワッ」ってしてきて、異常ににビビってしまった。
・イヤホンでポッドキャスト聞きながら料理してたために、(キッチンを共有する)同居人が近づいてきてたことにきづかず、急に話しかけられて異常にビビった。


とか、そんなしょうもない話。


日本でやられるよりビビる気がする。すぐに思いつく理由は、気を張ってるから、くらい。「気を張ってる」なら何されてもビビらんでしょ、と思うかもしれないけど、そういう意味とは違って、危機におびえているから危機への反応が過剰になる、という意味で。


あと、気を張ってるバナシでいうと、イラッとする程度が日本にいるより大きいかもしれない。自分を守らなきゃって意識が強くなってるから、自分をイラつかせる要因に対する反応が過剰になるのかも。ここでいうイラっとするって、自分への危機になりうる種類のイラつきだろう。例えば自転車に乗ってて事故になりそうになるとか。


もうひとつあった。気を張ってるからか肩や首が凝る。といわけで、中間報告会で会う方、肩を揉んでください笑。ご希望ならお返しに肩を揉むので。


PSとしての近況
今週は中間報告会のプレゼン準備したり、大使さんに会ったり、それと仮滞在許可証の延長だったりでなかなか実験できなかった。が、今日金曜はがっつりできた。これで一連の操作をひとりでできるようになった。いちいち人に訊かずに進められるのは気楽。それがいいかどうかはおいといて笑。
で、週末はヴルカヌス・イン・ヨーロッパの中間報告会に行く。フランス、ストラスブールで。日曜と月曜。土曜移動して同期と夕飯食べて、日曜は昼飯食べて観光して、あとは中間報告会。プレゼン含めて同期の話を聞くのが楽しみすぎる。あーたのしみたのしみ。

10/03/2010

9月(二ヶ月目)の仕事

インターン開始から二ヶ月が経ちました。インターンがなんとか研究らしくなってきました。そんな二ヶ月目について書いてみます。
インターン先の玄関
9月の初めころは、ブログのPSにもちょこっと書いていたように、実験に使う試薬を待たなければならず、できることが限られていました。そこで、目的の物質ができるまでの各段階において振れるパラメーターや考えられる物性の測定方法を表にまとめたり、論文(を書く場合)の骨子を構成したり、欲しいデータを図にしてみたりしました。


また、スーパーバイザー(上司ではないし、「指導者」や「監督者」って訳すのもイマイチだしなぁ)が彼の実験を練習として僕に与えてくれました。彼と僕の研究の実験は重なる部分があり、それを通して実験操作に慣れました。


試薬が届いて、中旬ころからは自分の実験を始められました。しかしこれがうまくいかず、作製手順の最終段階のひとつ前で、すでにダメっぽいことが明らかなほどでした。問題が発生して研究らしくなってきました。


が、そこで痛感するのが自分の能力不足でした。試料がダメになった原因やその解決策に関して、嫌になるほど何も思いつけないのです。他方でスーパーバイザーは「コレが多く入ってるからだ」とか、テクニシャンは「アレを入れたら改善するよ」とかスッとアイデアが出るようです。知識や経験の不足が明らかでした。


そんな中で自分でも、思いあたる原因とその改善法がひとつ見つかりました。スーパーバイザーやテクニシャンのアイデアをとりいれて実験をする際に、まず、スーパーバイザーの指摘した「コレ」の量を減らしました。で、テクニシャンが言った「アレ」を加える前に、試料を半分にわけて、半分には「アレ」を加え、もう半分には加えずに自分で思いついた改善策を施しました。


結果としては、半分にわけた両方がうまく行きました(初回と同様に進めた試料はダメでした)。とはいえ、まだ作製の最終段階の前なので、最終的に物性がどうなるかなど見届けなければならず、どちらの方法が良さそうかは不明です。それに、「コレ」の量を減らしたことによる負の影響もあるでしょうし。


そんなんですかね。実験が楽しいです。というか実験室に居ることが楽しいです。まず、机で論文の骨子とか振れるパラメーターを想像してるより、手を動かしてダメなりにも物ができる方が直感的に楽しいです。実はそれより、実験室にいるテクニシャン達が冗談大好きで、よく絡んでくれて面白おかしい時間を過ごせる、というのが実験室にいるのが楽しい最大の理由です。




PS スーパーバイザー
上司と言ってしまえば簡単なんですが、本文中でも書いたとおり、上司って感じではありません。僕の研究は彼の研究とは別物であり、僕は彼の下請けではないので。一方で単なる先輩かと言えばそうでもなく、僕のインターンの世話を彼が担当しています。「指導してくれる同僚・先輩」と言ったところですが、文章に入れるには表現としてこなれてないし、ということで横文字でスーパーバイザーとしています。


PS2 テクニシャン
テクニシャンは研究者の考えた実験を実行する人です。うちの研究所では研究者が実験手順や物質の量を指定する書類を作り、テクニシャンはそれに従って実験をします。あ、僕の場合は実験も自分でやります。
彼らはみんな冗談好きです。一人の名言に"Il ne faut pas être fou ici, mais ça aide."「ここ(実験室)ではバカであってはならないが、バカであることが助けになりうる」があります。一つ目の「バカ」は文字通りバカの意味でしょう。対して、二つ目の「バカ」は冗談を言ってふざけられる、日本語で言う「ノリの良さ」にあたるものと思います。


PS3 
ブログ続けるの難しい。英語の方はもう二週間(二回)さぼってるし、日本語の方もこないだの金曜サボったのを今日(日曜)書いてますし。夕食時にブログの骨子を書くという計画が、同居人が戻ってきたことで難しくなってるのが痛いです。あと火曜と木曜と思ってた語学学校が明日(月曜)に第一回の授業があるとか。。。見直しが必要そうです。